こんばんは!関西独立系ビルメン会社員3年生の牧健太郎です。
水質測定点検の一つである残留塩素測定。
ビル管法(建築物衛生管理法)に対象になる建物(不特定多数の人が利用する施設)
では1週間(7日)以内に1回以上水道水の水質検査のため残留塩素測定を実施しています。
残留塩素測定は水道の給水栓(じゃ口)から出る水に含まれる塩素化合物の濃度を測る試験です。
ちなみに残留塩素には遊離残留塩素と結合残留塩素を合わせたものなのですがこの測定では遊離残留塩素を測定します。
写真に写っているものが残留塩素測定器です。
まずは決められている箇所の水を出して水を容器の中に入れます。そして薬品を容器に投入します。
このときの注意ポイントが3つあります。
1:使用頻度の多い手洗い場などからの水栓からの水なら10秒~1分ぐらいジャーーっと出してから試験容器に水をいれます。使用頻度の少ないところや使っていないところなら5分~10分はジャーっと出してから始めた方がいいです。なぜなら水道管内等で滞留している水は塩素が抜けていることが多く、不正確な測定になってしまうからです。規定値より残留塩素濃度の値が小さい場合は異常だと判断する前に長時間水を出してから容器に水を入れるといいでしょう。実際に自分も大型連休中にオフィスビルの残留塩素測定で1分間水を出してから容器に入れ薬剤を投入して無色(残留塩素0に近い)…10分以上水を出しっぱなしにしてから再び行って既定以上の残留塩素値が出ました。つまり長期間使用していない水道水を飲用として使う場合はもったいないと思うかもしれませんがしばらく水を出しっぱなしにしてから利用したほうがいいでしょう。(消毒能力がない状態で雑菌が増えていたりして水に汚れがある可能性があるため)
2:試験容器の中に入れる水の量は測定器の決められた容量を守る。この測定器だと容器に黒い線が引いてあるので水位がちょうどその位置なるように水を入れます。自分は多めに入れて捨てて調整しています。容器内の水が多かったり少なかったりすると残留塩素の濃度が実際よりも濃くなったり薄くなったりして不正確な測定になってしまいます。写真は悪い例です(; ・`д・´)
3:規定量容器に水を入れたらすみやかに薬剤を投入しましょう。時間が経つと残留塩素濃度は変わります。できかぎり正確に測るためにパパっとやりましょう。
試験薬剤を投入した瞬間の写真です。透明の水が薄いピンク色になりましたね。
水と薬剤が入った容器をフリフリしてからこのようにセットして濃度の数値を確認します。
写真で見る様子だと0.2mg/ℓですね。
基準値は0.1mg/ℓ以上です。この箇所での数値では少し低めですがクリアしています。
ではなぜ数値が低くなったのか…。普段はここだと0.4mg/ℓぐらいあります。
原因として先程申し上げたようにしばらくジャーと水を出さず即容器に水を入れたのと、写真を撮るのに時間が少したってから試験薬剤を容器に入れたこと等が考えられます。(-_-)/~~~ピシー!ピシー!
DPDプラス(残留塩素の試験薬剤)です。袋の大きさは自分の手だと小指の第一関節ほどの大きさです。
写真に写っている量か一回分です。5gだったと思います。
残留塩素測定器説明書1
この測定方法(水道水の残留塩素を色で比較して測定する方法)をジエチルパラフェニレンジアミン法(DPD法)と呼びます。使用する試薬剤が塩素で参加すると発色する反応を利用しています。
それにしてもGPDじゃなくてDPDなのは日本語読みからだとチガウじゃないかと思ってしまいます(笑)ヂュチル…かディエチル…にしたほうがいいんじゃないんだろうかとどうでもいいことについ注目しまいます(-ω-)/
残留塩素測定器説明書2
参考までに…
遊離残留塩素:次亜塩素酸(コロナ騒動で有名になった薬品ですね)や(次亜鉛素酸)イオン
結合残留塩素:遊離塩素がアンモニアと結合したもの。
残留塩素の濃度基準値は水道法で定められており
遊離残留塩素は0.1mg/ℓ以上
結合残留塩素は0.4mg/ℓ以上
遊離残留塩素と結合残留塩素どちらが殺菌力が高いのかといえば
遊離残留塩素の方が有利(笑)で殺菌力が高いです。覚えやすいですね(*‘∀‘)
残留塩素濃度基準はたしかビル管(建築物環境管理技術者)試験で問題によく出るそうなのでついでに覚えておくといいかもです。