こんにちは、ビルメン会社員7年生の牧健太郎です。

2025年2月17日(月)
知人の会社の電気の元ブレーカー(電灯分電盤 主幹ブレーカー)をONにすることができず1フロア停電状態で困っているということで調査しに行きました。

住宅用分電盤(ホーム分電盤)30Aの単3中性線欠相保護付き漏電ブレーカー
子ブレーカーすべて電源OFFにした状態で主ブレーカーをONにしてもすぐにOFFになるため「主ブレーカーの故障の可能性が高いため、電気工事業者に取替を依頼してくださいね」と伝えました。
しかし、自分にやって欲しいということで2つの承諾を得てから受けることにしました。
①商品は依頼者自身で購入することと
②個人的に受けることになるので工事保証(損害賠償保障)ができないこと。
工賃として1万円支払うと言ってくれました。しかし、今回は個人的に受けることになります。可能性は低いですが、万が一作業後(しばらく経ってから)予期せぬ不具合や事故等あったとき、私は一切責任を取ることができません。業として対価をもらうに値しないので工賃なしで受けることにしました。
2025年3月1日(土)
「購入したブレーカー届いたよ」と連絡があったので午後から分電盤の主幹ブレーカー(漏電ブレーカー)の取替作業を行いに行ってきました。

ホーム分電盤の前面カバーを外した状態です。

作業に取り掛かる前に主ブレーカー二次側と子ブレーカー二次側の絶縁測定を実施しました。
設置後年月が経過しているため、絶縁が少し悪い回路もありましたが許容値でした、主ブレーカーより下は異常がないことを確認できました。
この絶縁測定計(メガー)は何年か前にフリマサイトで1万円ほどで購入しました。

今回は主幹ブレーカー(漏電ブレーカー)1次側より上のブレーカー(電源)を落とすことができなかったため、活線(主ブレーカーの電源線が通電した状態)で取替作業を行いました。
電源線をブレーカーから抜くとき等に万が一接触すると危険なので養生してから行いました。

まずは中性線欠相保護線を取り外し。
そして電源線の取り外し。停電して行えるのであれば、パッパッっと行えるのですが、活線であるため、自分の持てる最大の責任を意識しながら慎重に行いました。

少しでもリスクを低減させるため、白線(中性線)を最後に残します。

ここまで来たらひとまず安心です。主ブレーカーを取り外します。

ブレーカー上部、漏水形跡有。主ブレーカーの寿命かと思っていましたが、不具合の起きた原因は漏水でした。脚立がなく、カゴを二個積んで見ていたため、ブレーカー上部が見えず気付きませんでした。分電盤内、他の箇所は漏水跡が見られなかったため漏水とは関係ないと思っていました。あとで所有者に聞くと一時期、陸屋根から(このフロアは最上階)漏水していたことがあったそうです。

主ブレーカー取り外し後。

写真左(新)・写真右(旧)漏電ブレーカー30A ZSG3P30TL-30 中性線欠相保護付 河村電器産業株式会社

新しい主ブレーカーの取付です。

中性線欠相保護線を取りつけて次に主ブレーカーの電源線(一次側)の結線(接続)。活線(電源がきてる線)なので短絡事故など起こさないように一番注意するところです。

ブレーカー白線から結線しようと思ったら被覆剥きの長さが仕様よりかなり短いことに気付きました。このタイプのブレーカーは白線だけ長く被覆を剥かなければならないんですが、新設されたときの電気工事会社は3線とも同じ長さで良したのでしょう。

仕様通りに被覆の長さを整えました。

白線から一本ずつ電源線を接続して結線完了です。分電盤、左上部の開口部が空いているのが気になりましたが、その材料を持ち合わせていなかったので仮に養生テープで塞いでおきました。なにかの用事で行くことがあった際はネオシール(粘土状のパテ)を持って行って正規の方法で開口部を塞ぎたいと思います。

絶縁測定後、ブレーカーをオンにして投入継続ができることを確認しました。

分電盤の主幹ブレーカー(漏電ブレーカー)取替作業の完了です。
原則的には業として行っている電気工事業者に依頼することが賢明です。依頼する個人が電気工事士の資格取得者でかつ実務経験があったとしても。
なぜなら個人では責任を持つことができないからです。責任を持つことができないと言いましたが、個人として依頼を受けた側も覚悟を持つ必要があると自分は考えます。作業難易度に関係なく予期せぬことは起こりうるのです。